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help リーダーに追加 RSS John Coltrane: Soultrane (Prestige)

<<   作成日時 : 2007/08/23 23:04   >>

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soultrane

コルトレーン・ファンには猛烈な人も多くて、むかし「ディグ」だか「イントロ」だかでコルトレーンのことで揉めて、ビール瓶を割って相手の胸に擬した、なんておっかない話を聞くとコルトレーンのことは穏便に語っておいたほうが無難かなとも思います。特に私の場合、インパルス後期がダメなのですが、そんなこと口にでもしようものなら、猛者たちから「じゃあ、『バラード』でも聴いてろ!」と怒られそうで、おまけに『バラード』が「後期」以上に好きではないので、口答えしてしまいそうで怖いわけです。もっとも、そんな事件はかなり昔の話で、今では「ジャズファンの決死隊」みたいなことしている人はいないから大丈夫でしょう。

「コルトレーンの音痴ジャズ」と言ったのは寺島さんですが、これは言いえて妙です。後期の精神世界を除いてコルトレーンの欠点といえるのものが、高域での音痴ぶりとバラードの棒吹きです。高域のほうは徐々に直ってくるし、ソプラノに持ち替えてからは気にならなくなります。棒吹きは、一番つくづくなのが件の『バラード』で、これはひどい。しかし物によっては表情豊かなバラードを吹いている例もあって、このアルバムも二つのバラードで魅せられるアルバムです。

その1つが2曲目の "I Want to Talk about You"。冒頭いきなり頓珍漢というか素っ頓狂な音から始まります。「ああ、大丈夫かなぁ」と心配が頭をよぎりますが、テーマもたどたどしい吹き方。サビの一番高いところなんか音が痩せちゃってますよ。しかし、アドリブに入るとそのたどたどしさが逆に効果を発揮して味となっていきます。畳み掛けるようなフレーズも非常に魅力的に響きます。そのあと、なぜか異常に長いピアノソロ(2コーラス)とベースソロ(1コーラス)のあとサビからコルトレーンに戻ってカデンツァを吹ききり、コーダに入ります。この曲とは余程相性がよかったと見えて、後に何度か吹き込み『ライブ・アット・バードランド』では冒頭のカデンツァとともに名演となるのは多くの人がご存知の通りです。

もう1つが4曲目の "Theme for Ernie"。こちらは以前に取り上げたブルックス・ブラザーズのCDにも収録されていたバラードです。音痴度もたどたどしさもこちらのほうが良くなっているけれど、その分ちょっと平凡かな?という印象です。やはり頓珍漢でも素っ頓狂でも2曲目のほうが「らしさ」もあるし味わいも濃いと思いますね。

最後のスタンダード "Russian Lullaby" (ロシアの子守唄)は、原曲とはまったく違うチョッパヤでバラードではありませんが、これは「シーツ・オブ・サウンド」の典型といわれています。

メンバーはコルトレーンのほか、レッド・ガーランド(p)、ポール・チェンバース(b)、アート・テイラー(ds)。下のCDは画像が出ていませんが紙ジャケで、音質も改良された盤なのでよいと思います。

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